インキ総量は適切な設定になっていますか?

新聞印刷では、表面がツルツルでない非塗工紙を使います。印刷するための新聞専用輪転機ではインクを乾燥させるヒーターを使わないため、カラー面の総インキ量を一定値に抑えて作成するのが一般的な工程であり、総インキ量を考慮して入稿データを用意する必要があります。
- ビンテージ印刷の場合:240%以下
- 高精細印刷、オンデマンド印刷の場合:320%以下
インキ総量をオーバーして作成した場合は、裏写りや汚れの発生の原因になるため、注意が必要です。
カラーパレットでの数値を確認する
IllustratorやInDesignで色を指定する場合に、CMYKの各色の合計が以下の値を超えない範囲で色指定を行ってください。
- ビンテージ印刷の場合:240%以下
- 高精細印刷、オンデマンド印刷の場合:320%以下
画像のインキ総量の確認と修正
インキ総量の確認方法(InDesign編)
InDesignでは「分版」パネルで、データのインキ総量を確認することができます。InDesignに配置した画像やIllustratorのデータ、PDFに対しても有効です。
- 「ウインドウ」→「出力」→「分版プレビュー」を選びます。
- 「分版プレビュー」のパネルの「表示」を「インキ限定」に変更します。
- 表示の右側に設定するインキ総量(%)を入力します。
- 画面全体がグレーアウトし、指定したインキ総量を超えている部分が赤く表示されます。
インキ総量の確認方法(Photoshop編)
IllustratorやInDesignに配置する画像のインキ総量はPhotoshopで確認することができます。
調べたい画像をPhotoshopで開きます。
- メニューバーの「ウィンドウ」から「情報」を選んで「情報」パネルを開きます。
- 「情報」パネルの右上のメニューにある「パネルオプション」を選択し、「第2色情報」のモードを「インキの総使用量」に変更します。
- この状態で確認したい部分にマウスカーソルを合わせると「情報」パネルのΣの箇所に出てくる数値がインキ総量となります。
新聞印刷.jpでは、画像を新聞印刷に対応した適切なものに補正する「画像補正サービス」を提供していますので、ご利用ください。
> 画像補正サービス - Photoshopの機能を使って、対象の画像のインキ総量が指定の値を超えないように補正を行ってください。
プロファイルを使った修正方法
インキ総量を下げたい画像をPhotoshopで開きます。
- 編集→プロファイル変換 を選択します。
- 適切なプロファイルを選びます
- ビンテージ新聞印刷の場合:Japan Color 2002 Newspaper
- 高精細新聞印刷、オンデマンド印刷の場合 :Japan Color 2001 Uncoated
(Japan Color 2002 Newspaperの場合)
(Japan Color 2001 Uncoatedの場合)
PDF書き出し時の注意点
いずれの場合もPDF/X-4は、カラー変換をしない設定で書き出してください。
変換しない設定でPDFにしないと、プロファイルを当てて変更した内容が反映できない可能性があります。
(Illustratorの場合)
(InDesignの場合)
新聞印刷.jpでは、画像を新聞印刷に対応した適切なものに補正する「画像補正サービス」を提供しています。